技能実習が廃止され、育成就労へ!2027年4月まであと半年、企業が今やるべきこと
外国人材の受け入れ制度が、来年の春に大きく変わります。
技能実習制度が廃止され、育成就労制度に切り替わる。施行日は2027年4月1日です。
残り半年を切りました。
それにもかかわらず、現場で話を聞くと、名前が変わるだけでしょうという受け止めがまだ少なくありません。
これはかなり危うい認識だと思っています。
今回は、直近のニュースを踏まえながら、何が変わるのか、企業として何を準備すべきなのかを整理します。
9月9日、政府が運用方針の改正案を示した
まず直近の動きから。
2026年9月9日、政府は在留資格の特定技能と育成就労に関する有識者会議を法務省で開き、運用方針の改正案を示しました。
時事通信の報道によると、この改正案では育成就労の対象に航空分野が追加され、受け入れ上限については変更されなかったとされています。
分野の追加が続いているということは、制度の枠組みがまだ動いているということでもあります。
自社の業種が対象に入るのかどうか、最新の運用方針を確認しておく必要があります。
そしてもう一点。
受け入れ上限が据え置かれたという部分も見逃せません。
人手不足が深刻化する中で枠が広がらないのであれば、早く動いた企業から順に埋まっていくことになります。
技能実習と育成就労は、何が違うのか
名称変更ではない、という話を具体的にします。
最も大きいのは、制度の目的が変わったことです。
技能実習制度は、建前として国際貢献を掲げていました。日本で技能を学び、母国に持ち帰ってもらうという設計です。
育成就労制度は、人材の確保と育成を正面から目的に据えています。
つまり、外国人を労働者として受け入れる制度になったということです。
この違いは、実務にそのまま跳ね返ります。
転籍が認められるようになる
技能実習では、原則として受け入れ先を変えることができませんでした。
育成就労では、一定の条件を満たせば本人の意思による転籍が認められる方向で設計されています。
これが何を意味するか。
受け入れた人材が、条件の良い他社に移る可能性が出てくるということです。
給与水準、住環境、日本語学習の支援体制。こうした要素が、そのまま定着率に影響します。
来てもらえば終わり、という発想では回らなくなります。
日本語能力の要件が入る
育成就労では、入国時と就労中のそれぞれに日本語能力の水準が設定される形になっています。
受け入れ側にも、学習機会を提供する責任が生じます。
現場に放り込んで覚えさせるという運用は通用しません。
監理団体が監理支援機関に変わる
これまで技能実習の受け入れを支えてきた監理団体は、育成就労では監理支援機関という位置づけになります。
要件が厳しくなり、あらためて許可を取り直す必要があります。
つまり、いま付き合っている団体が新制度でも支援を続けられるとは限りません。
ここは早めに確認しておいたほうがいい部分です。
手続きはすでに動き始めている
施行が2027年4月だから、まだ先の話だと思われがちです。
ところが、そのための手続きは2026年のうちから段階的に始まっています。
監理支援機関の許可申請、そして育成就労計画の認定申請。
施行と同時に受け入れを開始したい企業は、その数か月前から申請の準備に入る必要があります。
逆算すると、いま動いていなければ間に合わないというのが実情です。
書類の準備、計画の作成、受け入れ体制の整備。どれも一朝一夕にはできません。
特定技能とのつながりも押さえておく
育成就労だけを見ていると、全体像を見誤ります。
育成就労は原則3年で、特定技能1号の水準まで人材を育てることを目的としています。
その先に特定技能1号があり、さらに要件を満たせば特定技能2号へ進む道が用意されています。
特定技能2号になると在留更新の上限がなくなり、家族の帯同も可能になります。
つまり、長期的なキャリアパスが制度として整備されたということです。
企業側から見れば、3年で帰る人材ではなく、10年先も一緒に働く可能性のある人材として考える必要が出てきます。
なお、特定技能1号については分野ごとに受け入れ上限が設定されており、民間の試算では一部の分野が数年のうちに上限に近づくのではないかという見方も出ています。
これはあくまで試算なので数字をそのまま受け取るべきではありませんが、枠には限りがあるという前提は持っておいたほうがいいと思います。
手続きを誰に頼むかという問題
ここまで読んで、正直しんどいなと感じた方が多いのではないでしょうか。
実際、在留資格の手続きは複雑です。
必要書類が多く、記載内容の整合性も細かく見られます。不備があれば追加の説明を求められ、その分だけ時間が延びます。
そして採用のスケジュールは、入社日から逆算して決まっています。
手続きが遅れれば、内定を出した人材が来られないという事態になりかねません。
この分野を専門に扱っているのが、申請取次の資格を持つ行政書士です。
就労ビザや特定技能の申請代行を継続的に行っている事務所であれば、審査で問われやすい点や、必要書類の揃え方を把握しています。
たとえば大阪の吹田市にあるMIRAI行政書士事務所は、就労ビザや特定技能ビザ、配偶者ビザ、経営管理ビザの申請代行を扱っており、それぞれの報酬額を公開しています。
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相続や遺言、建設業許可なども手がけている事務所なので、建設や製造の現場を持つ企業であれば、許認可とビザをまとめて相談できるという利点もあると思います。
料金を公開している事務所は、比較検討の土台に乗せやすいという点でも選びやすいです。
半年で準備すべきことを整理する
最後に、いまの時点で確認しておきたいことをまとめます。
自社の業種が育成就労の対象分野に含まれているかどうか。分野は追加が続いているので、最新の運用方針で確認してください。
現在付き合っている監理団体が、監理支援機関として許可を取る予定があるかどうか。
在籍中の技能実習生が、契約満了後に育成就労や特定技能へ移行できるかどうか。
転籍を前提としたときに、自社の待遇や住環境が他社と比べてどうか。
日本語学習の支援を、誰がどう担うのか。
そして、申請手続きを社内でやるのか、専門家に任せるのか。
どれも、いまから考えて遅くないものばかりです。
ただし、施行は2027年4月1日と決まっています。
制度が変わってから慌てるのではなく、変わる前に手を打っておく。この半年の使い方で、来年以降の採用は大きく変わってくると思います。
本記事は2026年9月9日の時事通信の報道、および出入国在留管理庁と法務省の公開情報をもとに構成しています。制度の詳細や運用方針は改正が続いているため、最新の情報は出入国在留管理庁の発表を確認してください。
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